ねずみ花火C |
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2006年の作品 |
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筒を脇に抱えながら火の粉を浴びる手筒花火は、勇壮で危険がともないます。 何千発もの打ち上げ花火は、川面を鮮やかに染め、夜空を錦に飾り光りと音の芸術です。 しかし、私の心に残るのは幼少年時代に戦後の焼け跡が残る町で、縁台を出し友達とセンコ花火やネズミ花火で遊んだことです。 ねずみ花火は、シュルシュル、パチパチと赤・青・黄などの火花を散らしながら回転し最後にパーンと弾けて終わります。 私は、こんな素朴な花火が好きです。 この作品は、なにも彫ってない版木に赤と茶色の油絵の具をローラーで塗り和紙に刷りしました。その後、別の版木に彫刻刀で彫り黒の油絵の具で重ね刷りしました。 作品は、たて20cmxよこ20cmの木版画です。 |
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ゆらぎ |
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2005年の作品 |
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畑は耕作放棄されたのか雑草が生い茂っていました。 その先に古びた小屋があり物置になっていました。 屋根は瓦葺で光りを反射し銀鼠色でした。 整然と並ぶ瓦の一部が欠けてその部分だけが黒くポイントをつくっていました。その時はただそれだけで帰宅しました。 その後、整然とした中で一部の異なりが面白い作品になるのでは思いました。円が接する部分を僅かにずらし彫刻刀で彫り僅かな異なる揺らぎを表現しました。 作品は、版木に彫刻刀で彫り黒の油絵の具で和紙に刷りました。 たて29,8cmxよこ29,8cmの木版画です。 |
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